メンタルクリニックに通っている精神保健福祉士の日記


by tanpopo77m
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ツレがうつになりまして

観ようかどうか迷ったが、「ツレがうつになりまして」を観に行ってきた。

ツレさんの、とてもしんどそうな姿と、支えようとする妻のあたたかい言葉に最初から涙が出た。
会場ではあちこちですすり泣く声が聞こえてきた。

地味な映画だし、ほんの数人だろうと思ったのだけれど、結構な人が観に来ていたのには驚いた。
うつのご本人や家族などがたくさん観ていたように思う。

平日の昼間からとても寝れない、料理の手順がわからなくなる、天気に左右される、音に敏感になるなどかつての私と同じところもあった。ペットショップで目と目が合って連れて帰ってかわいがるようになるところも一緒で、涙こぼしながら笑った。

そうそう、電話に出られないところはまったく一緒だった。
私の場合、よく母に怒られたもんだ。
「なんで私の電話に出られないのですか」って。
「おかずを一生懸命作ったのに、おいしかったと一言電話してこれないのですか」って。
これは未だに続いている。

最後にツレが朴訥(ぼくとつ)と人前で自分を語る場面もぐっときた。
ツレの回りの人たちがあたたかいので、恵まれているなあと思った。
叱咤激励するお兄さんも出てきたが、こういう人は多い。

本人が一番つらく、必要以上にがんばろうとして病気になり、それでもなおがんばっているのに、回りはそれがよくわからず、励ましてしまうのだ。

「ツレがうつになりまして」が知られるようになり、「うつ」がより身近なものになり、正しい理解が得られるようになってきた。
うれしい。

「病気になった原因よりも、その意味を考えたい」、というセリフがあったが、私もそうだ。
私はそれまで順調に行きすぎて苦労を知らなかった。
病気のつらさを知らなかった。
今は少しは人の痛みがわかるようになり、寄り添いながら共に歩むことが多少なりともできるようになった。

そして以前より謙虚になった。
それだけでも病気になった意味がある。

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by tanpopo77m | 2011-10-17 08:02 | 映画